土浦 美容室 aldila CREDO

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フォトグラファーの期待の向こう側へ

きっかけはLINEから

あるモデルさんとLINEでやりとりをしていたら、こんな話題になりました。

(モデル同士の)相性大事ですよね!自然の空気感の中からしかクリエイターさんが望む以上な写真は撮れないですもんね!なにか生み出したいですね、そんな一瞬!
出典:とあるモデルさんとのLINEより

私がはっとさせられたのは、「クリエイターが望む以上の写真」という部分です。PIXTAのミドルの男性モデルを1年半続けてみて、ある程度の慣れがでてきました。求められるポージングをして、指示待ちすることなくクリエイターが狙ったタイミングでどんどん笑顔が作れるようになったとしたら、次のステージはなんだろう、と考えていたところでした。

先日成田空港でピン(一人)での撮影に臨んだとき、曽我担当のフォトグラファーさんの他にもう二人のフォトグラファーさんがいました。その二人は各々二人ずつモデルを選考して撮影に臨んでいます。曽我担当のフォトグラファーさんはモデルとして曽我一人だったので興味が湧いて、率直に尋ねてみました。

「他クリエーターさんたちは二人モデルを選んでいるじゃないですか。一方Aさんは私一人ですよね。初めての撮影でマンツーマンってちょっとキツイな、とか思いませんでした?」


△被写体と一対一で6時間も撮影ってキツイですよね・・・・子どもの写真は6分でくたくた~。

率直なお答え

Aさんはこんな風に答えてくれました。

「正直まだ駆け出しで、予算がないんですよ」
「予算がない場合、モデルはまずひとりで」
「ロケ場所が成田空港でビジネス撮影の場合、中年がサマになる」
「まったく知らない人に頼んだら、全部失敗のリスクあり」
「他の撮影で、曽我さんの仕事ぶりを隣で見ていたので」
「実際たくさん枚数が上がっているので参考事例が多い」
「つまり安定感かな。一人だから失敗できない。出来高が読めるなと」

とつとつとした語り口でしたが、列挙すればこんな感じ。[i]


△別にこんな風に尋問したわけではありません・・・・

【使用例】こちらをクリックすると実際に利用されたweb記事をご参照できます。

「一人撮影の場合」の結論

ピンの場合は、1年半の間に培ってきたモデルとしての反射神経をしっかり発揮すればいいんだと合点してます。

• 照れずに笑顔を作る。
• 中心線を保つ。
• 光の方向を読む。

期待を越えるには、単純な話このまま技術を磨き続けて、健康でいること。やせ過ぎず太り過ぎず、仕事人として、家庭の父親として充実した毎日を送ればいい。

複数人の場合「期待を越えるには」

さて、ここからが本題です。複数人数の場合に、どうやったらクリエーターさんたちの期待を越えていけるのでしょうか。

モデルとしての経験が浅く余裕がない場合、考えることは自分のことだけ。

• 視線は問題ないか。
• 姿勢は骨に合わせて、自然にリラックスしていれられるか。
• 不自然なポージングの中でも、肩が上がらず、自然に見えるか。
• 指示に対して的確に動けているか。

もし撮影に参加しているモデル達がこんな風に自分のことだけを考えているとき、仕上がってくる写真の期待は越えられないでしょう。期待値に寄せることはできます。ですがクリエーターサイドは、もう一度このメンバーたちを集合させて別のフォトセッションを開こうと考えてくれるでしょうか。おそらく、

まぁ、また機会が在れば頼んでみようかな。

ぐらいの評価・判断に留まります。では、

ぜひ近いうちに別のシチュエーションでも撮影してみたいな

と強く印象づけるにはどうしたらいいでしょう。次も呼びたい、と強烈に求められるには。

Video shot by 8X10

自然な空気感

フォトグラファーさんの期待を言語化すれば、こんな感じになるはずです。

「XさんとYさんの身長差年齢差を考えて、あるシチュエーションを与えてみたら、こんな雰囲気での写真が撮れるだろう」

実際に撮影してみて、このような期待が達成されれば、ひとまずほっとします。そして、次のモデルなりシチュエーションを探し始めるはずです。

しかし、仕上がった写真が「期待以上にはまった」状況だったらどうでしょう。

あれ、なんかしっくりくる! プロフィールからは読み切れなかった二人で作る雰囲気が、なんかイイ、と感じてもらえたら次が期待できるはずです。[ii]


深過ぎない話題チョイス

別の現場で、もう一つ気になる話題が出ました。

撮影現場で、たまに深い話をし始める人がいて、みんなそれに聞き入ってしまうんだけど、実際クリエーターさんは場面をどんどん変えていく。その都度、話題がブツ切れになってしまって、なんだか物足りない雰囲気が漂う。本人はその話題に夢中になりすぎて、カメラマンの指示が頭に入らなくなって深刻な顔ばかりになりがち。
出典:ベテランモデルさんの発言

他モデルさんとの仲を深めようとして、話題が深すぎるとクリエイター不在になり、現場の写真がちぐはぐなものに。かといって、仕事上の関係だけで、お互いの歩み寄りがなければ、期待を超えていけない。次々に場面設定がアドリブで変わっていくストックフォトの撮影では、ドラマとか映画の深めていく役作りとはまた別の方向性が求められているようです。

深刻になりすぎない話題で現場の雰囲気を和やかに保ちつつ、モデルさんとの距離を少しずつ縮める。夫婦や上司部下のリアルな雰囲気を醸せるように。その上で自然体の笑顔をお互いに生み出すことができれば、フォトグラファーの期待を上回ることが出来るかも知れない。

連続のアドリブを乗り切るストックモデルの資質は特殊であり、それを磨く場所は現場にしかないのでは[iii]、と考えています。


△深くなり過ぎない話題+距離を縮めたいと願う姿勢=自然な笑顔>クリエイターの期待、という公式。

本当に思っている事を

また別の現場で、アドリブの連続の中で、自然な演技をするにはどうしたらいいか、みたいな話題で盛り上がった時、俳優志望の方がコメントをくれました。

演劇の現場では、まず観客に聞こえるように声を張り、長距離届かせる声でもって、自然な会話をするテクニックが必要です。ストックの場合、アドリブの連続で自然な雰囲気を出す、ということですが、僕が考えているのはやっぱり「本当に思っていることを」感情を交えて話す、ということ。その瞬間思ってないことをしゃべってもフェイクになって不自然。
出典:俳優希望のモデルさんの発言

含蓄のある言葉です。確かにアドリブだからといって相手に合わせるだけの会話では上滑りであり、音声は拾わない映像であっても、なんとなく違和感が残ります。

笑いの要素が欲しい

その上で忘れてならないのはユーモアのセンス。大爆笑はお互いの顔が崩れてしまうので、よほど要請されなければ必要ない[iv]でしょう。

笑いとは何か、というテーマに入ると深過ぎるのですが、一つには場を信頼することがいいのではと考えています。パートナーの常識を信じて、信頼を感じられていれば、上記のアドリブの中の本音が生きてきます。

A. 曽我さん、朝ご飯はしっかり食べるほうなんですか。
Q. はい、がっつり食べる方ですよ。

A. ちなみに今朝は何食べました?
Q. ‘北海道チーズ蒸しケーキ’とコンビニ珈琲。
A. めっちゃシンプルや

文字でおこすと面白くもなんともなくて恐縮なのですが、ポイントは二つ目の回答。最初にがっつり食べる、と言っておきながら、今朝の食べ物はシンプルなもの。このアドリブにおいて、ウソをつかないで、その場を信頼して、本当に食べたものに言及しているだけ。アドリブであっても、ウソをついて、がっつりの朝ご飯を述べても笑いはおきなくて、ふむふむ、といった反応しか引き出せないでしょう。

その場を信頼して、他のモデルさんやフォトグラファーさんを巻き込んだ反応[v]まで引き出せれば、現場はさらに和やかになっていくはず。

目指すべき姿が見えてきた

複数人で質の高いストック写真を作るのは、考えてみるとなかなか面白い課題が浮かび上がります。

1.  深過ぎない話題をチョイスし、
2.  アドリブの連続で繰り出しつつ、且つ
3.  都度思っていることのみを発言し、
4.  フォトグラファーの指示も聞きながら、
5.  爆発しすぎない笑いをちりばめる。

2018年も質の高いストックを生み出したい。




△現場交渉能力。モデルへの配置指示。画面の構成、光の当たり方。全てが合致すると、とても説得力のある絵に。モデルは素材であり、フォトグラファーさんはその料理人なんですね。


i. 実際5分ぐらい話してましたが、かい摘んで要点をまとめてます。
ii. もちろん、その絵が売れることが大前提です。ただし、売れさえすれば、次も呼んでもらえるかと言えば、そうとは限らないはずです。だって、向上心のあるクリエーターなら、売れたのならなおさら質を高めて、熱量の高い現場を経験したいと思うはずだから。
iii. モデル同士お互いに、と一言でいいますが、こちらがその気でも相手のあるお話。パートナーが初心者で堅いままなら、現場経験のある人が声をかけてほぐしてあげると全体の雰囲気がよくなります。ここが自力ではい上がるのが当たり前のファッションモデルの現場と大きく違います。
iv. 一日の撮影中に二・三回は大爆笑を強いられることがあります。大爆笑を意図的に作る。これはこれで研究の価値あり。特に動画の場合にはすぐにばれるような不自然な笑いに・・・。
v. フォトグラファーさんが笑い過ぎて、構えているカメラがブレる、ぐらいまで行ってしまっていいかどうかは別問題。

2018年02月10日

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