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fotowa 出張撮影「神社で写真を撮ろう」

fotowa主催により2019年2月25日に行われた「神社撮影におけるマナーセミナー(講師 織田隆一さん)」を受けました。ご依頼いただくご家族の方々にもお読みいただきたいのでまとめました。

「嘘をつかず」且つ「業者扱いでNG」とならない聞き方

お母さんたちにとって、神社での撮影許可をとるという手続きは気苦労がありますね。

△境内での振る舞いについて一緒に考えてみませんか。

最初の段階で「ロケーション撮影をプロのカメラマンに依頼し、その人に子供の撮影をお願いした。○○神社様において、境内でのそのような撮影は許可されているでしょうか。」と聞いてしまうと、それはいきなり「外部の業者さん」扱いとなってしまい「全面的に撮影はNGです」と言われかねません。

△全面NGとならないようにどうしたらいいだろう。

一方で、その辺をオブラートに包んで「写真撮影は可能ですか」とだけ聞いてしまうと、自分がスマホやデジカメで撮影することを想定しているようになってしまい「家族以外の人」が撮影するときの注意点や禁止事項を聞くことができなくなってしまいます。

嘘をつくわけではなく、かといって誤解を与えるような表現により「業者扱いでNG」となってしまわない聞き方はどうしたらいいのでしょうか。

fotowaでの公式見解はこうなってます。※PDFにてもご確認いただだけます。

ロケーション撮影にてお邪魔するカメラマンは次のような項目を知悉した軽装備の撮影者であり、神社仏閣での撮影に慣れた人たちのことです。

△軽装備で、神社仏閣の撮影になれた人!?(曽我真本人近景)
  • 境内の場所を占有しない人
  • 座る、寝そべるなどの姿勢をとらない人
  • 社殿内のNG場所を知っている人
  • 大型の装置を持ち込まない人。三脚はもちろん無し。在ってもストロボ一灯。
  • 社務所に挨拶の出来る人
  • 自身もお参りをして帰ることが出来る人
    (出典: 家族写真講師 織田隆一さんの講義より)

このようなロケーション撮影を理解したカメラマンであることを、仮に親御さんが一つずつ社務所の方々に説明しても相互理解につながりにくいですね。そんなときには上手な聞き方がある、ということをお聞きしました。それをここに書いてしまうとまた誤解を与えかねません。もしご興味ある方いらっしゃいましたら、曽我までご連絡くださいね。

神社は神様のいる場所であり、お参りをするところ。写真を撮る場所・背景ではない、ということが前提としてあります。その大前提を踏まえて、神社お参りで関わる人々はどのように振る舞ったらよいのでしょうか。それぞれの立場の思惑を次項にまとめます。

神社お参りで関わる人々:宮司さん、ご家族、カメラマン、参拝者

お参り撮影において関係者は大きく四つに分けられます。

△大きく四つの関係者に分けられます。

講師の織田さんのお話では印象的な言葉がいくつか出てきますが、中でも注目したいのが「意識する」という表現です。

例えば、

  • 参道の真ん中は神様が通る場所なので、意識しましょう。
  • 神鏡(本殿に祀られた鏡)を正面から写さないように、意識しましょう。
  • 祭壇は撮らないように、祈祷時には撮らないように意識しましょう。

と言われます。さて、意識しましょう、という言葉にはどんな意味がこめられているでしょうか。

数値化できない「意識する」こと

「意識する」という言葉には「数値化できない事案に配慮をして、その場所を一緒に創っていきましょう」という意味合いがあると曽我は考えています。

参拝者と撮影しているご家族、カメラマンの関係がまずは分かりやすいでしょう。カメラマンはよりより画像を撮りたい。かといって、参道を占領する形で寝そべったり、同じ場所に長時間いたりするのは避けるべきでしょう。

△ただでさえママは大忙しの参拝。周りへの配慮はカメラマンの仕事の一つのはず・・・

では長時間とはどのくらいの時間なの、と問われても数値化できません。また数値化すると境内がより堅苦しいものになってしまうでしょう。閑散としたシーズンや時間帯であれば一分とどまっていてもだれにも迷惑はかからない。でも混み合う七五三撮影の境内では10秒でも長いと感じるかも知れません。5秒で切り上げる技術と配慮が必要になります。

△制限の中で結果を出せるか・・・・そこが問われている。

宮司さん曰く

お参り撮影におけるさまざまな制限の中でいい写真を撮る。それがいいロケーションカメラマン

なのです。宮司さん側では、たくさんの近隣のご家族に神社を訪れて欲しい。その実現に向けて境内には明示黙示のルールがあるが、守られないなら写真撮影に制限を加えざるを得ない。でもご家族自身で撮影するスマホなどでの写真撮影を禁止するわけには行かず、このようなロケーション撮影について神社側はどう扱うべきか、については全国統一の一般的な見解はないのです。

仮にご家族による写真撮影も一切禁止などと通達したら、堅苦し過ぎると感じて訪問者がなくなり、神社は閑散としてしまいますから本末転倒ですよね。

他のカメラマンとの関係性

例えば、配慮に欠ける他のロケーション撮影カメラマンを見つけたら、カメラマンとしてはどう振る舞ったらよいのでしょう。織田さん曰く

「わたしは逆にストロボ台を抑えてあげたりしてまず手伝ってあげたりしますよ。参道をやや長めに占領しているカメラマンを見つけてもいきなり注意したりせず「大変ですよね。大丈夫ですか」みたいにまず声をかけます」

とのこと。その意図は関係性の構築にあります。いきなり叱責口調だとそのカメラマンが関わっているご家族も緊張してしまいます。まずは関係を築き、自分がコントロールできることに注力をする。その上で「そろそろ移ってもいいかも知れないですね」などとして移動を促し、気付いてもらう。


△子供が境内を駆け回るのは・・・・まぁしかたないかな。

お子様の晴れの舞台を用意してくれる神社仏閣の境内。そこでどう振る舞ったら皆が気持ちよく参拝できるのか。記念として残したい写真をどうやって撮影したらいいのか。カメラマンはどう振る舞うべきなのか。そこにはお金や数値化で一発解決できる妙案はありません。親御さんは、ぜひ社務所側とコミュニケーションを取りましょう。そして、相談すれば疑問点や懸念材料が解消するようなコミュニケーションの取れるカメラマンを探しましょう。

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PIXTA – fotowaの講師で、柔らかい物腰とお洒落なセンスのライティングに定評があるshun先生の一冊。曽我の理想の撮影方法の一つです。

2020.3.11