フィリピンの閃光、ノニト・ドネア選手を2Rで沈めた井上尚弥選手。文句の付け所のない試合でした。井上選手は日本ボクシング界の至宝ですね。 ただ、今回の試合をアマゾンプライムで観戦していて気づいたことで、一つだけ井上選手に要望があります。 これは今後の世界からの評価を正当に集めるために必要なものであり、直接ボクシングには関係ないかも知れませんが、非常に大切なことだ、と感じました。
アリガトウ、Congratulations, アリガトウゴザイシタ
ノニト・ドネア
このセリフはこの試合で負けた39歳ノニト・ドネア選手の言葉です。 これ内容としてもなかなか言えないですよね。 かつドネア選手にとってみると母国語ではなく、相手国の言語な訳です。 もう一度確認したいのですが、
- 39歳の元世界王者、そして現在も世界ベルトを一本持っていたチャンピオンが、
- 日本にわざわざ出向いてきて、死闘を演じたあげく破れ、
- 最後に試合相手の母国語で「アリガトウ」を伝えている。
という状況なわけです。普段インタビューを受けるときも流暢な英語で受け答えをしています。
フィリピンの閃光と謳われた大先輩の姿勢に学ぶところ。そして、現在の井上尚弥選手に唯一足りない部分。それは、
自分の声を、英語で発信する
ことなのではないでしょうか。
もちろん、ボクシングの内容で魅せるのが仕事の中心であることに変わりはありませんし、こんなスーパースターを現在進行形で観戦できる喜びには重々感謝しています。
ですが、今後海外での人気、そして様々なビッグマッチを成立させていく上でも、自分の意思をぜひ英語で伝えて言って欲しい。
ボクシングの内容が極上の料理だとして、多くの人をもっと虜にするためのスパイス!それが英語です。
もちろん今から流暢な英語をしゃべる、ということを求めるのは筋違いだって分かってます。だって仕事がボクサーなんだから。でも、海外のファンに向けて、定型文的な英語を話すのはできるはず。
欲を言えば、今後の展望についても自らの意思を伝えられると、海外のプロモーターたちもぐっと仕事がしやすくなるかと思います。
例えば、年内にもう一試合はしたいと思っていて、四団体統一が年内にまとまりそうなら、四団体統一。もしまとまらないなら、一階級上げて、スーパーバンタムへ挑戦していきたい(試合後のインタビューより)
このようなコメントなら、
Yes, I’d like to have a bout within this year, which is supposed to be for the unified, undisputed champion. If it isn’t practical I raise my rank to be on super-bantam.
曽我が勝手に翻訳
とかね。いずれにしても、素晴らしい試合をありがとうございました。今後の生活で自分もがんばろーって気になります。
野球の大谷選手、将棋の藤井選手、そしてボクシングの井上選手。同時代で、その活躍を見られる喜びをかみしめつつ。
2022.6.7