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大人になること、夏目漱石、虞美人草

本質的にそれが意味するものの取り消しを意味することを宿命づけられているもの、を空虚な中心として、欲望は編成される。

その空虚に取り憑かれると、思考の自由と行動の自由を奪われる。

空虚と縁を切るためには、パスするほかない。

パスせよ。キープするな。

信じるものが地を払った、その後に受難を受け入れることができるかどうか。そこに大人としての成熟がある。

「内田樹著おじさん的思考」より

2009.8.3